会社の内部資料としてのコピーは著作権法違反か?
1) 内部資料としてのコピーは著作権侵害
会社の内部資料として、本や雑誌から必要な部分だけをコピーし、プロジェクトに関わる人にだけ配布したとしても、著作権侵害になるでしょうか?
残念ながら、現行法では侵害に当たります。これが家庭内、もしくは親しい友人数人の間で私的な楽しみとして行われるのであれば、著作権法第30条に定められた「私的使用のための複製」と認められるため、著作権侵害とはなりません。
しかし会社の業務用資料としてのコピーであれば、例え数人にしかコピーが配布されなかったとしても、「私的使用のための複製」とは認められません。
それでは、業務用資料として本や雑誌をコピーすることが必要な場合、著作権を侵害せずにコピーするにはどうすればいいのでしょうか?現在のところ可能なのは、以下の方法です。
① 複数の文献等の著作権者の連絡先を調べ、それぞれから許諾を得る
② (社)日本複写権センターと契約を結んで利用する(ただし原則同センターが管理している著作物に限る)
2) (社)日本複写権センター
①のような煩雑な手間を省き、かつ著作権者の権利をきちんと保護するために設立されたのが、(社)日本複写権センターです。
同センターでは、複数の権利者団体から著作権の委託を受け、学術文献や文芸作品等の複写に関する権利を広く管理しています。企業と同センターとの契約方式は各種あり、企業はセンターが管理している著作物の複写について包括契約を結んで従業員数に応じた使用料を年額単位で払うことも可能です。同センターでは徴収した複写使用料を各種の調査に基づき、権利者団体に分配しています。
ただ、現実にはまだまだ同センターと契約を結んでいる企業や団体は少なく、今後の契約数の増加が望まれています。


